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『月刊・スペイン語あれやこれや』 "Español Variopinto, Mensual"

  


===  男女の愛よ、永遠なれ  ===

¡Que sea eterno el amor entre el hombre y la mujer!

新明解国語辞典で「愛」を調べると「個人の立場や利害にとらわれず、広く身のまわりのものすべての存在価値を認め、最大限に尊重して行きたいと願う、人間本来の暖かな心情。」とある。この通りに受けとめると、愛は気まぐれに出たり引っ込んだりするものではなく、時間がたったからといって色あせたりするものでもない。しかし、我々の周りにある「愛」は、特に「男女の愛」に限って言えばあまりタイム・プルーフにできてはおらず、残念ながら数年で褪せてしまう場合が大変多い
よく言われることだが人は「愛」と「恋」を混同している。混同するまいと理性で努力しても、ハートに矢が刺さり「恋」する状態になってしまえば、もう理性は働かず、それを真実の「愛」だと思い込んでしまう。というのは、矢はハートの充足されない部分を補うかたちでうまい具合に刺さるからなのだ。抜けた後にぽっかりと空いてしまうであろう風穴の痛みはそれを想像することさえ耐え難い。「恋」が、相手に対する依存だと言われるのはこの意味においてである。ものごとに対して“感じる”その感じ方すら相手に依存してしまう
しかし、人の中にある充足されない部分というのは絶対不変ではなく、状況の変化や経験や学習により、つまり時間の経過とともに変わってゆく。だから、たいていは矢の刺さっていた部分の肉が内側から盛り上がり、必要のなくなった矢を押し出して「恋」は終わる。「恋」は時の経過にめっぽう弱い
男女間に関して言えば、多くの場合、我々が愛と呼ぶところのものは、時間限定付の「恋」なのだ。「そろそろ時間がきましたので、これでお別れいたしましょう。いままで、ありがとうございました。」ということで決着がつくよう時限装置がセットされているようなものだ。この時限装置のついた「恋」は「愛」とは区別されなければならない
ところで、スペイン人に「¿Porqué te casaste?(なぜ結婚したの)」という質問をすると、「Por amor(愛していたから)」という返事が臆面もなく返ってくる。さすが、情熱の国スペインだが、ここは、「Porque me enamoré de él/ ella.(彼/彼女に恋したから)」と言うべきだろう。なぜなら、時間限定的な情愛は「愛」ではなく「恋」だからだ
私は、かつて、中年男女の熱愛をテーマとする「マジソン郡の橋」を読んで感動し、読みながらその切ない恋に涙を流した。それぞれに状況というものがあり、所詮は一緒になることはできないのだと、胸の張り裂ける思いで冷静な判断を二人は下すのだ。しかし、もし二人が駆け落ちして一緒になったとする。果たして二人の「愛」は単調な日常生活の重みに耐えられたであろうか。彼女の方は置き去りにした子供が気がかりでならないだろう。時間がたちキューピッドの放った矢が抜け落ちて冷静になったときに、子供たちと目の前にいる男を比べ後者のほうをより大切だと思えるだろうか
トラカンと呼ばれる観葉植物をご存知だろうか?ポトスなどと同様、日本でもどこにでも見られるツユクサ科の植物だ。正式名はややこしいラテン語なのでここでは省略するが、スペインでは、この植物のことを俗に「Amor de hombre (男の愛)」と呼ぶ。そのココロは、「切られても踏まれてもまた生えてくるから」だという。しかし、短絡的にこれを男の愛は強いからだと解釈してはならない。だいたい、あらゆる生物はメスをその基本形としているため、男性は生物学的に女性より弱くできているのだ。そんな弱い生物に対して、社会は“強さ”を求める。女性にくらべ不安や恐れを生じやすい状況におかれるせいか、平均寿命も女性より7年ほど短い。そんな哀れな男たちが、懲りずに「恋」の放浪を続けるのは、ほんとうは男よりずっと強くて頼りがいのある女性たちに「愛」と癒しを求めるからだ。切られても(捨てられても)踏まれても(冷たくされても)、性懲りもなく次の女性を求めてさまよう男たち。さしずめトラカンは「男の恋」なのである
海ちゃん「クリスマスだったので“愛”についてちょっと考えてみたけれど、もう今日で2006年はおしまいにょ。皆様、良い年をお迎えくださいにゃ。来年もGatito Umichanをよろしくお願いにゃん」
 Gatito Umichan
Gatito Umi-chan
以上は、本塾のメールマガジン『e-yakuニュースNo.74(2006年12月末発行)』に掲載されたものです

 

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